宮城県立視覚支援学校 学校便り NO.3 平成30年12月3日発行 教育目標  ヘレン・ケラー女史が、本校にはなむけとして残してくれた「英知・忍耐」という言葉を信条として、視覚等の障害を克服し調和のとれた人格の形成に努め、社会の一員として自主的・積極的に生きる人間を育成する。 1 ネズミの恩返し  「ネズミは仲間から受けた親切を忘れず、恩返しをするらしい」という研究成果が、英王立協会「バイオロジー・レターズ」に数年前に発表されました。 飼育下にあるネズミの実験によると、以前、自分に好物のバナナをくれた相手を認識し、今度はより多く餌のお返しをするという結果が出たといいます。こうした行動が、人間以外で観察されるのは初めてだそうです。 学校生活を送る児童生徒のみなさんは、家族はもちろん周囲の人々などから様々な支援を受けて学校や地域、家庭の中で生きています。例えば家庭での食事の準備、洗濯や掃除など家族の方々にしてもらっていることはありませんか。登下校の途中に見知らぬ人に誘導してもらったり、声をかけてもらったりしたことはありませんか。 このような支援の中には、もしかすると気がつかないこともあるかもしれません。恩返しをすべてすることはもちろんできないことです。しかし、「ありがとうございます」などの言葉で相手に感謝の意を伝えて、小さな恩返しとして感謝の気持ちを言葉にして伝える、自分の気持ちを素直に伝えられるようにしたいものです。 2 中学部1組修学旅行   10月7日から2泊3日で東京・神奈川方面への修学旅行を実施しました。ディズニーランドでは、スペースマウンテンに乗ったり、イッツ・ア・スモールワールドを楽しんだりしました。 生徒たちは、「スペースマウンテン楽しかったです。普段会えないキャラクターに会えて良かったです。」 「自主研修はアクシデントありましたが(予定していたラーメン屋さんが改装で休みでした)充実していました。初めてスペースマウンテン乗って面白かったです。」と感想を伝えてくれました。 3 高等部普通科2年修学旅行  11月6日から3泊4日で関西方面への修学旅行が実施されました。生徒は、「清水寺は朱色が綺麗で、清水の舞台から飛び降りるには相当の覚悟が必要だと思いました。」「突然の雨に降られましたが、タクシーの運転手さんが歴史など詳しく説明してくれたので、充実した時間を過ごすことができました。」「二条城は鶯張りの廊下の仕組みについて学び、実際に体験して来ました。大政奉還された場所を見て、ここに徳川将軍がいたかと思うと、歴史を感じました。」「濃厚な抹茶アイスが美味しかったです。」等々、旅の思い出を語ってくれました。 4 人形劇鑑賞会  本校では毎年、「明泉ぱれっと」さんによる「人形劇鑑賞会」を開催しています。毎回、大きなセットを設営し、「朗読」「人形劇」「人形のダンス」のダイナミックなステージが展開されます。今年の朗読は「花さき山」のお話。人形劇は「森のひろば」、ダンスはおなじみの「ほねほねロック」でした。上演前には、人形たちが客席を回り、子供たちが触ってキャラクターを確かめています。迫力ある演技と音響に、会場が引き込まれていました。明泉ぱれっとさんによる本校公演は、今年で32年目。児童生徒どころか、初演のころにまだ生まれていなかった先生もいるくらいのロングランです。ぱれっとさん、ありがとうございます! 5 盲導犬体験  11月19日に日本盲導犬協会の仙台訓練センター(スマイルワン仙台)のスタッフの方々による盲導犬体験活動が行われました。 「白杖を使って歩く際は、障害物があると減速してしまうが、盲導犬と一緒に歩くと減速することなくスムーズに歩くことができた。」「盲導犬とただ歩くのではなく、指示を出していく必要があると初めて分かった。」と生徒たちの感想でした。盲導犬について知ることができる良い機会となったようです。 6 科学へジャンプ  11月23日に宮城教育大学を会場にして「科学へジャンプ」というイベントが開催されました。このイベントは、視覚障害のある児童生徒のために、科学のおもしろさを知る体験の場や科学技術分野に進むために必要な技術や情報を習得するチャンスを提供しつつ、同じ分野に興味・関心をもつ視覚障害者同士や活躍している先輩との交流を培うことを目的にした企画です。 開催されたワークショップには、県内だけではなく、福島・山形・青森からの参加もありワクワクドキドキの体験会となりました。「プログラミングでロボットを動かそう」「粉を使って実験しよう」「風を感じよう」など、開講したワークショップは10講座。会場からは時折「おー❗️」「えー⁉️」の声が参加した子供たちは、不思議なサイエンスの世界を満喫したようです。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 見え方で困っていませんか? ★0歳から成人までお気軽にご相談ください。相談は無料です。 ★視覚障害のある成人の方も入学できます。 (あん摩・マッサージ・指圧師/はり師/きゅう師の資格取得に向けて学習します。) 担当:中澤 Mail:myg-shikaku-soudan@od.myswan.ed.jp 宮城県立視覚支援学校 〒980-0011仙台市青葉区上杉六丁目5番1号 TEL : 022-234-6333 FAX : 022-234-7974 HP:https://myg-shikaku.myswan.ed.jp/ (文責:佐藤)